まず前回のエントリーで、RAWでピント拡大しようとしたところ、JPGでないと拡大できませんと言われたということを書きました。
いったんJPGでピント合わせて、それからRAWモードにしなければならないのかと思いましたが、これは「スマートテレコンバーター」というクロッピング機能で、ピントの拡大を趣旨とした機能ではありませんでした。
それから調べてみたら、デフォルトのボタンアサインを変更することでピント拡大ができるということが分かりました。よく調べず、出来ない子のように言ってしまってスミマセン。
さて、赤経赤緯ともモーターにしたAP赤道儀にフィールドデビューしてもらうことにしました。1枚3分で露出するつもりだったので、オートガイドが必要だったためです。ガイドはQHY5-III 174M / PHD2。PHD2は、GPD WINで走らせます。レンズはSONY 75-300F4.5-5.6(SAL75300:Aマウント・フルサイズ用)で、200mmでピント合わせ。
極軸はポーラーメーターでとりました。あとはガイドまかせ。月の光で影ができるくらい明るかったです。ISO3200で1枚3分20枚を撮影します。導入した天体は北アメリカ星雲(NGC7000)です。だって、一番導入しやすいから……。
タイマレリーズを接続して撮影にかかります。このタイマレリーズ、電源のオンオフができないので、電池がいれっぱなしだったのですが、いつ最後に使ったか覚えてないくらい(1年ぶりくらい?)なのにまだ使えました(笑)
一眼レフって、かっしゃん、かっしゃん音がするんですね。当たり前だけど、忘れてた(笑)撮影終了後、ダークとフラットも撮っておきます。ダークの撮影は問題ありませんでした。フラットは自作の木桶ミルク型フラットジェネレータを使用しました。
フラットジェネレーターのプロトタイプが出来たよ
http://tentaip.seesaa.net/article/453203856.html
ステライメージ8の「自動処理モード」で読み込みます。DSLRだと、このモードは楽ちんですね。ライトフレーム、ダークを読み込ませてボタンを押すだけで、コンポジットしてくれます。ほったらかしでOK。
フラットフレームは、使いませんでした。というのも、フラットの撮影中、液晶に写ったホコリ?の位置が、シャッターの衝撃のせいで動いていったからです(汗)。ミラーもレンズも撮影前にキレイにしておきましょうという教訓ですね(よく見たらライトフレームでもホコリが踊ってた)。(追記:ミラーの汚れは撮影されないはずなので、どこのホコリだったんだろう?)
で、そこから画像処理が始まります。私の腕では、撮影ができていなかったのかあぶり出しが下手なのか、原因は定かでありませんが、結果として、赤外線域を美しく表現することはできませんでした。
確かに、北アメリカ星雲の形は浮かんでいるんです。だから、まったく感度がないわけではないのでしょうが、相当苦労しないと浮かび上がってきませんでした。フラットを当ててないせいもあって、周辺減光が激しく、見せものになりません。フラットをあてても修正できる気がしない……。また、レンズのせいで星に青ハロが出ていました。
↑コンポジット後の画像
↑がんばって大阪のオバチャンをあぶり出してみた画像
一晩試してみた結論としては、無改造のα99は赤外線域を写すのには向いてないと思いました。もっとも天体写真歴2年に満たない若輩者の私ですので、ほかのチャレンジャーの方がいい写真を撮られるかもしれません。少なくとも、私は星野写真を撮るためにこのボディを使うことはないと思います。
成果がなかったわけではありません。L字ブラケットを使って、一眼レフとカメラレンズでオートガイドができたということは、私自身に撮影のバリエーションが増えました。しかもGPD WIN&PHD2の組み合わせでしたので、軽量撮影のノウハウが一つたまりました。
# α99の名誉のために、すでに紹介済みですが、こんな写真を撮られる方もいらっしゃいます。
https://community.sony.co.uk/t5/alpha-nex-interchangeable-lens-cameras/sony-alpha-slt-for-astrophotography/td-p/268020
以上、実験の報告でございました!
この記事へのコメント
HIROPON
せっかくフォーマットが大きいので、星景写真や大型の散開星団の撮影に使うのが良さそうです。
それにしても、このL字ブラケットを利用したガイドシステム、なかなか格好いいですね。機会があったら真似してみようかな……。
にゃあ
あぷらなーと
でも恒星などは良い感じに写ってますね。
スバルとか球状星団とか大きめの銀河などで活躍しそう♪
ぜひ色々チャレンジしてみてください。
にゃあ
オヤジ
広角を、夜空に向ける余裕が欲しいです。お手本をお願いします。
一眼も3台有りますが、ついつい、嫌いなのでスマホでパチッ!。(笑)
けむけむ
にゃあ
にゃあ
G
にゃあ